案件名 研究助成プログラム「理想の追求」募集要項
第9回募集(2017年)
公募機関 一般財団法人キヤノン財団
応募条件 2015年度からは「食に関する研究」に助成を行っています。2017年度も引続き「食に関する研究」を募集します。

食に関する研究はいろいろな観点から、見直されるべき時に来ています。今、人類が抱えている次のような食の課題に向けて取り組む研究プロジェクトを助成の対象とします。
 
  • 1. 飢餓と飽食
    グローバルな視点に立つと、地球上には餓死する子供たちを多く抱える貧困な国が存在する 一方、先進国においては大量の食料が廃棄されるという状態が続いています。所謂、食の南北問題という課題です。
  • 2. 食の安全保障
    日本のように食料の大半を輸入に頼っている食料輸入国と、一方で食料の国際的な流通に大きな影響力を持つ少数の企業が存在しています。このことは、我が国が食料の安定供給を確保する上で、食の安全保障という課題に深く関わっています。
  • 3. 第6次産業化
    食に関わる産業の在り方にかかわる課題です。従来は第1次産業としての農業が政府の手厚い保護の下に、非効率な産業として存続してきましたが、産業としての農業の抜本的な改革が必要なことは自明となっています。国土の狭いオランダが大国アメリカに次いで農作物関連の輸出国で第2位の地位を占めていることは、我が国の農業の在り方に多くの示唆を与えてくれます。科学技術の力によって第1次産業の農業を超近代化し、食品加工や流通・販売、外食産業と有機的・総合的に結合することによって第6次産業として生まれ変わらせる必要があります。この事情は農業に限らず、畜産・水産業においても同じです。
  • 4. 食の文化と健康、美味しさ
    和食が、フランス美食術、メキシコの伝統料理、地中海料理に次いで世界無形文化遺産に登録されたように、食は文化的アイデンティティを表明するものとしても重要です。それぞれの文化の中における「美味しさ」の持つ個性や「医食同源」の古語に見るように健康体の維持・向上に関わる食の研究も科学的なアプローチによってさらに近代化され、健康長寿社会の促進に一役買うことが期待されます。料理のレシピも昨今様々な科学的手法を用いたものが出現し、話題になっています。「美味しさ」や「機能性」を科学的に解明し、新たな付加価値の高い食の生産を革新することです。
  • 5. 食の安全性と流通
    グローバルに食材が流通する現在、各国の事情により、あるいは検査の目をすり抜けて有害な食材が流通する危険性は世界の共通認識になっています。この状況を踏まえて、科学技術の力で食の安全性を確保することが期待されています。
応募条件 研究代表者は、国内の大学および大学院(付属機関を含む)、大学共同利用機関、高等専門学校、その他公的研究機関等の何れかに勤務し、当該機関で実質的に研究できる方です。助成期間中に日本国内に居住している方が対象になりますが、国籍は問いません。助成申請に際し、代表研究者が勤務する大学・研究機関などの所属機関の上長(例えば、学長、大学院研究科長、学部長、研究所長など)から、「キヤノン財団研究助成申込書(申請者用)」に承認印(公印)を押印して頂いてください。共同研究者は国内外を問いませんが、代表研究者は責任をもって共同研究者の研究の進捗や、海外への送金・使途など研究費を管理してください。代表研究者が他の応募案件の共同研究者となることは問題ありません。また、大学院生・学生は共同研究者にはなれません。

なお、代表研究者がすでに他の機関から助成を受けている研究は助成対象にならない場合があります。また、代表研究者は当財団に同一年度に複数の申請をすること、および当財団からすでに助成を受けている場合は助成期間が重複した申請をすることはできません。
助成金額 今回募集する新規採択総額は、「産業基盤の創生」、「理想の追求」プログラムを合わせて2~3億円を予定しています。1件あたりの助成申込額は3,000 万円を上限として、全体で数件程度を予定しています。
応募期間
  • 電子申請期間:2017年6月1日(木)10時~2017年7月14日(金)15時まで
  • 申請書PDFの電子データ提出及び応募書類提出: 2017年7月18日(火)必着

募集要項(PDF)およびキヤノン財団ホームページをご確認ください。

お問い合わせ先

本件に関するご質問は、キヤノン財団ホームページの「お問い合わせ」よりお送りください。