会長より新年のご挨拶
日本栄養·食糧学会の発展をめざして
公益社団法人 日本栄養·食糧学会
代表理事·会長(令和6·7年度):芦田 均
新年を迎えるにあたり、会員の皆様方に日本栄養·食糧学会代表理事·会長としてご挨拶を申し上げます。
新年を迎えるにあたり、会員の皆様方の益々のご発展とご健勝を祈念いたします。本学会の代表理事·会長を拝命して2年目を迎えました。昨年の本学会誌78巻1号の巻頭言と学会ホームページに抱負として、5つの柱を定めて活動する旨を記載させていただきましたので、これまでの進捗報告をさせていただきます。
会員増を目指した活動については、異分野との連携シンポジウムを介して本学会に入会していただく会員を増やすことを目的に、第79回大会では歯科系領域との連携を諮るシンポジウムを実施しました。今後も他の学会との連携シンポジウムの開催を継続·展開していきたいと考えています。これは地道な活動であり、現時点で会員数を増やすには至っていませんが、会員数の減少を少しでも食い止めることができれば幸いです。
日本医学会の第14分科会としての活動としては、従来からの医学会加盟学会との連携フォーラム·シンポジウムを継続実施しています。最近は、日本医学会TEAM事業への参画や日本医学会連合Rising Star リトリートへの参加を積極的に行っています。
ダイバーシティの推進については、委員会(ダイバーシティ推進委員会)を設立するとともに、一般社団法人 男女共同参画学協会連絡会に参加して各学会との連携を取りながら積極的に活動を行っています。また、大会時にはこの委員会主催のシンポジウムも行っています。本学会は女性会員が約半数を占めていますが、委員会による調査を通じて、運営に関する役職や大会でのシンポジスト·座長などで女性会員の活躍が不十分であることが定量的に示されました。今後、これらの点を改善すべく活動を続けて参ります。
若手会員の情報発信の場の構築に関しては、若手活動企画推進委員会を設立して、シンポジウム企画を含めた様々な活動を行っています。委員会には担当理事をつけていますが、オブザーバー役であり基本的に45歳以下の会員による委員会活動を行っています。活動資金としては飯島藤十郎記念食品科学振興財団からの支援を受けることになりました。
宇宙食·健康認定士制度の推進については、宇宙栄養·食糧委員会での活動を継続しており、徳島大学大学院栄養学研究科宇宙栄養学コースの昨年度修了生11名について、宇宙食·健康認定士の審査を予定しています。また、2025年の秋から同コースの宇宙栄養学履修プログラムに13名が新たに履修しています。2025年9月29日にJAXA 筑波宇宙センターで打ち合わせを行いました。内容は、国際交流の一環として提供される「ボーナス食」に関する「宇宙日本食」の認定に関する相談でした。本学会がこの認定業務を引き受ける場合、宇宙食·健康認定士がその知識と技術を活かして活躍できる可能性があります。今後、定期的に打ち合わせを継続実施して、体制を検討していきます。
国際交流の強化も活発に行っています。2025年8月に国際栄養科学連合(IUNS)が主催する国際栄養学会議(IUNS-ICN)がパリで開催され、本学会から2件のシンポジウムを行い成功裏に終わりました。また、香川靖雄氏(女子栄養大学)がLiving Legendを、宮澤陽夫氏(東北大学)と加藤久典氏(女子栄養大学)がFellowをご受賞されました。IUNS-ICN会期中にアジア栄養学会連合(FANS)会議が開催されて参加し、この会議直前には、韓国栄養学会(The Korean Nutrition Society, KNS)と今後の連携強化について会談を行いました。
9月には北京での中国栄養学会(The Chinese Nutrition Society, CNS)の80周年記念大会に出席し、CNS、韓国食品科学工学会(The Korean Society of Food Science and Technology, KoSFoST)、タイ栄養協会(The Nutrition Association of Thailand, NAT) と当学会の4学協会で学術協定の覚書を交わしました。
翌10月には釜山での韓国食品栄養科学会(The Korean Society of Food Science and Nutrition, KFN)大会にて、KFN、台湾栄養学会(Nutrition Society of Taiwan, NST)と本学会との3か国間国際シンポジウムに参加しました。本年5月には本学会第80回大会(高松)と台中で開催されるNST大会での国際シンポジウムが予定されており、さらに第81回大会(藤沢)での国際シンポジウムも企画立案が進んでいます。
以上のように会長を拝命して1年半余りが過ぎましたが、当初掲げた目標は会員数を増やすこと以外は概ね達成できたと自負しています。残任期間でも、学会員の皆様方のご協力を仰ぎながら活動を活発に進め、本学会の発展に寄与したい所存です。